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by ts-1863
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柳田邦男氏講演会;第12回絵本学会大会

昨日は、京都で開催された「第12回絵本学会大会」に
参加して、柳田邦男さんの講演、
「子どものこころをはぐくむ・いのちをつなぐ」
を聴きました。
会場は、京都女子大学の大きな講義室で、200人以上
の聴衆で埋まっていました。

柳田さんは、1993年に息子さんを亡くし、その数年後
から絵本について語るようになられたそうです。
心の再生のために”大人こそ絵本を”とキャンペーン
を展開してこられています。
そんな当初の頃の、『絵本の力』という本の出版
に関わる裏話をして下さいました。
この本は、小樽で行われる「児童文学ファンタジー大賞
での講演録(第6回時)なのです。が、この時の司会の
方が、「絵本で生死を語ってほしくない」と柳田さんに
抗議され、鼎談が進まなくって困ったとの事でした。
その一方で、インフルエンザ脳症で亡くなった弟の死を
一冊の絵本『わすれられないおくりもの』を通して、
その兄・姉が理解し受入れる事ができたエピソードを
紹介して下さいました。
この10年、”大人こそ絵本を”と言い続けてきて、最近
は、やっぱり”子ども”が大切だと思うようになったと。
大人は早々死んでしまうし(笑)。
大人も子どもも一緒に絵本を楽しむのがいい。

ここまでが前置きで、この後、幾つかの絵本を手に取り
ながら、講演は続きました。

今回のテーマである”こころをはぐくむ”つまりは、
他人の心を理解し、苦しみをわかるような心を育てる
ためには、生まれた時からのそういう成育環境が必要。
”アタッチメント”が大切とのこと。
ちょっとだけ』;赤ちゃんが生まれてお姉ちゃんになった
女の子のお話。いつも我慢してる姿と、それにちゃんと
気付いたお母さんに感動。
エリカ 奇跡のいのち』;ユダヤ人収容所に送られる列車の
窓から投げ出され、生きながらえた女性の物語。
実の親でなくとも、アタッチメントがしっかりしていれ
ば、立派に育つ一例。

柳田さんは終末期医療にも強い関心をお持ちです。
「大丈夫」と言ってあげれるのが理想とのこと。
だいじょうぶ だいじょうぶ』;柳田さんが大好きな絵本の1つ
だいじょうぶだよ、ゾウさん』;年老いたゾウのお世話
をしながら一緒に暮らすうちに、ゾウの死を受入れられる
ようになっていくネズミ。自分の幸せよりも、相手の幸せ
を思えるように成長。
この絵本は、柳田さんが翻訳した絵本。最後の一言の訳に
1ヵ月悩まれたそうです。

先程の『エリカ』も柳田さんの翻訳。これまでに10冊程、
翻訳されているそうです。これから3冊、新しい翻訳絵本が
出版されるとのこと。

荒川区が読書推進活動に力を入れていて、昨年から、
柳田邦男絵本大賞」が始まりました。
大賞は小3の女の子と小5の男の子。
女の子が読んだのは、『たいせつなきみ』。
小1の時の体験を思い出して書いたとの事。
男の子が読んだのは、『バムとケロのさむいあさ』。
サブストーリーへの気付きを書いてきた。

最後に、どうしても紹介したかった絵本。
めっきらもっきら どおんどん
ある幼稚園でのエピソード。近くに、絵本とそっくり
の風景を見つけ、子どもたちの空想が一気に広がった。
教室のみならず、実際にその場所に行って、先生が読み
聞かせをしたそうです。子ども達の興奮もピークに。
 
子どもにとっては、ファンタジーも、リアリティーの
一部という事。

1時間15分の予定が、30分オーバーして終了。
後半は特にあっという間でした。

学会会員ではないので、一般の臨時会員として参加費
2000円での参加でしたが、京都まで出かけていった
甲斐がありました。
また都合が合えば、是非参加したいです。

P.S.柳田さんの奥さま、いせひでこさんの絵本原画展が、
安曇野の絵本美術館「森のおうち」で開催されるそうです。


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by ts-1863 | 2009-06-29 18:43 | 絵本・講演会 | Comments(0)